又しても虚偽説明・・・1基のみで営業運転予定か?

   9月30()10月1日()で開催された、住友林業()による三重風力発電所・追加調査に関する事前説明会にて、ブログにも掲載した質問内容について、1013日にメールで回答頂いておりました。

 しかし、回答となっていない内容のものが多く、現在、もう少し詳しく質問を書き直して、再度質問をさせて頂いております。

 

 そして、その回答メール、質問の意図と返答の意図が、春の説明会の時とは違って、何故か噛み合っていないことなどから、何らかの時間稼ぎ?のような感じがして、説明会資料を再度読み直してみると・・・。

 又しても意図したとしか考え難い虚偽説明重大な事実に気づきました。

 現在質問中の質問5は、「2022年秋(11)から四季毎の予定で行われる追加騒音調査というのは、工事中断中の未完成でありながら、1基のみでの営業運転開始前の稼動前騒音調査(通常は風力発電施設完成後に行う実測調査)としか考えられない!!」という内容です。

 再質問は10日ほど、質問5は1週間以上前に質問しておりますが、未だどちらも返答はありません。

 

 3基で操業予定であることは、先日の説明会で表明されており、風車3基と現時点では、タワーの数からして騒音が異なるので風力発電施設稼動前の現況値としては不正確で使えません。又、3基完成後は稼動せずとも風車制御(ヨー制御など)の騒音も発生・加算されるので、前述の3基でのタワーから発生する騒音と共に、現時点での騒音実測値は、3基完成後1基を計測するよりも相当低くなることが確実です。例外的に現時点での1基での騒音調査が有効と考えられるのが、1基のみで営業運転する場合だということなのです。

 しかし、追加騒音調査説明会、同説明資料、メールでの質問の返答全てにおいて、「1基での営業運転」という言葉は使われておりません。P53に、「風車1基で実測調査することを検討」と、記載されているのみ・・・。

 ただ、このページの①の実測調査は、建設予定地周辺でいつも聞こえている音(残留騒音)となっており、4日間もかけて行う実測調査が、この説明の実測調査には値しない、虚偽であることが判明しております。建設予定地などではなく、風車3基の内1基は建設済みであり、2基は未完成であるからです。

 

 更に、四季毎で予定の追加騒音調査で計測される現況値は、有効風速範囲である為、m/s以下の風速での静寂な環境が当地に一切存在しないという、環境騒音保全の目的からは逸脱したものであり、他の近隣風車群の低周波音域(超低周波音含む)が確実に加算されるのと、タワー2基分と1号機の制御音も騒音として加わるので、もし、これを本来の当地の残留騒音として指針用に適用する予定であるなら、明らかに現況値の嵩上げ行為となります。1

 指針値用でなくとも、本来は、風車施設の騒音であるので、タワー由来や制御音は、現況値から差し引かれて当然な騒音なのです。しかし、風車稼動音のみが風力発電施設からの騒音であるかのような説明と質問の返答ばかりでした。

 

 これらの騒音は、近隣風車群91基からも発生しています。しかし、他事業者の風力発電施設ということで、予測・実測共に住友林業()から断られています。実際には、こちらも現況値の嵩上げ候補となりそうです。

 以上のことから、ある程度は指針に沿った騒音調査を行う予定であるのなら、今秋からの騒音調査というのは、2基目、3基目の工事再開と営業運転は当面断念し、追加調査と称して先ずは1基で営業運転という目的以外は無いことになるのでは?ということとなり、詳細は下記の通りです。

 

-以下、住友林業()への質問5-

※文中のPは説明会資料掲載のページ数

 

 

質問5

 全3基で営業運転の予定であるのに、何故、建設途中の今秋から、稼動前の現況値調査を行うのか?

 

 ハブ高さでの有効風速範囲内での現況値計測とは、調査手法から風力発電施設完成後、営業運転前に計測する騒音調査であると考えられる。

 つまり、試運転の実測後に1基で営業運転に移る予定があるのではないか?

 1基のみで営業運転するのなら、明確な表明と同時に、2基目、3基目の風車についてどういう意向なのか、工事中断中であり住民との協議も必要である。2022年秋季予定(来月?)の騒音調査前に必ず明確にして頂きたい。

 指針値を算出する残留騒音値には既に適用できない状況であるので、念の為に先にお伝えして確認しておくことにする。

 

 P53の図①の残留騒音として、「建設予定地周辺でいつも聞こえている音」と風車が無い図があり、本来の残留騒音計測の場合の図と説明である。

 しかし、現時点の当地は、既に風車が1基とタワーが1基建設されているので、この図と説明は虚偽であり、風車建設予定前の現況値計測と勘違いさせるような非常に紛らわしい説明となっている。

 そして、P26に掲載されている残留騒音の計測方法からも、4日間で計測される騒音は、指針に適用する当地の残留騒音としては使えないことが分かる

 

 1013日に頂いた説明会1日目①の質問回答には、「・・・弊社事業地周辺の風車が回る前のいつも聞こえる音(残留騒音)の測定・・・」とある。ここでは「建設予定地」ではなく、「事業地周辺(既に風車1基とタワーのみ1基建設済み、未完成1基の風力発電施設とは記載していない)となっている。

 又、「3km以上離れている風車群の音が認知できれば、事業地周辺の残留騒音が嵩上げされることがないように、その音を除外いたします。」ともあった。 追加調査と銘打って、指針に使えない残留騒音を指針用にも使うつもりであるような紛らわしい表示・説明で、除外以前に嵩上げ以外の何ものでもない。

 追加騒音調査とあるが、ハブ高さで有効風速範囲での残留騒音値を指針用として使えないのであれば、明らかに営業運転前の4日間もの現況値調査であると考えられる。

 

 工事の中断中であるのに、何故、営業運転前の騒音調査であることを公表せずに、住民や地権者の了解を得ずに行うのか?追加騒音調査が何を目的に調査するのかを、責任者であるエネルギー事業本部長自ら説明頂きたい。

 

-以上、住友林業()への質問5-

 

1 住友林業()は、低周波音の周波数帯域では、風向による影響を考える必要が無いことから、2019年冬季騒音調査の地表付近の気象データ詳細と、照会することにより、ある程度迄は正確な現在建設中の風力発電施設騒音値を予測することも可能であると考えられます。

 追加調査の実測時にもハブ高さと地表付近で同時に気象データを取り、2019年の時間ごとの騒音調査データの中から、追加調査の地表付近の風速と同じ時間帯のデータを取り出せば、少なくともS-1S-2地点に於いて、地表付近と同時刻のハブ高さでの風速時の建設前の現況値が得られます。(近隣風車群の影響は入ってしまいますが、この2019年と追加調査での地表付近の同じ風速の時の騒音値の差から、ハブ高さの風速時の、建設途中・未稼働状態での風力発電施設の騒音値が求められることが分かります。)

 そして、地表付近で同じ風速が記録されていても前述の騒音値と異なる場合、つまり地表付近よりハブ高さでの風速が高い・低い場合が考えられます。以前もブログ記事で少し触れているので詳細は省略しますが、ハブ高さでの風速が高い場合は、減衰し難く遠く迄到達可能な低周波音域が高くなる為、1Hzに近づくにつれて超低周波音帯域が高レベルの音圧となった左肩上がりの騒音値グラフとなり、ハブ高さでの風速が低い場合は、低周波音・超低周波音域の騒音レベルが低い全体的になだらかな騒音値グラフとなるデータを得ることが可能となるようです。

 この後者の騒音値データのみを選ぶ事によって、住友林業()側に有利な現況値データを提示することが可能になると推測できます。しかし、この2種類の超低周波音域での騒音データの音圧レベルの開きは、2021年夏季(風力発電施設建設前)と秋季(一部のみ建設後)の両日共に終日、有効風速未満の風速の時でさえ残留騒音算出時に加える+5dBの2倍、約10dBもの開きが確認されているので、有効風速範囲の12m/sとかであると数十dBに及ぶ可能性もあり、健康被害を考えれば、非常に危険極まりないことが分かります。危険予知でのリスク回避としては、一番高い数値を使うのが常識であり、この開き部分の騒音値は、明らかに風力発電施設のものが大半です。

 その為、追加調査に於ける低周波音の予測については、当面関係の薄い3基での狭い範囲の予測図のみ説明資料に掲載し、1基での予測図はもとより、1/3オクターブバンドでの予測値などは一切、先に提示することができないので、実測後に(どの程度の開きがあるか確認・調整してから)予測値を提示しますと、メールでの回答に書いてきてありました。

 恐ろしいのは、自社利益に有利な低い騒音レベルの値でしか現況値を提示しないつもりである事が、先に予測値を出せないとメールされてきた段階で判明したことです。3週間かけて騒音生データを数値化する?段階で、高い方の騒音データが消されてしまっても(騒音データとして使用されなくても)、そこまでの内容は、住民・地権者側には判別出来ないといったカラクリです。2019年の現況値データが「転記の間違い」として、同じ箇所のデータが2回訂正された時も、どのような方法で、どういった時間帯のデータから現況値(平均値)を算出し直したのか教えて欲しいとの質問も無視されました。

 そのようなことを防ぐ為、公正さを明らかにする為にも、予測図と予測値の事前提示が、必須となるのですが、現時点では拒否されており、既に実測調査の説明は、前述のとおり虚偽説明となっています。

 現時点であまりに高い風力発電施設未稼働での騒音値が計測された場合は、試運転を見合わせ、風況が緩くなる夏季に再度望む予定であるとも考えられます。

 

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