木を見て森を見ず 森を見て付近住民を見ず

 

住友林業のホームページを見ると、売上げ(連結)1兆3千億円、営業利益1千億円、従業員約2万人, そしてESG(環境・社会・企業統治)やらSDGs(持続可能な開発目標)を掲げる巨大企業である。

ホームページのあちこちに、美しい言葉が並んでいる。しかし、それらがどうもこの青山高原保健休養地の北東に建設中である住友林業三重風力発電所の現実と会わないのだ。

たとえば。

「二酸化炭素の吸収量の多い森を作る」⇒風力発電所の建設現場を見学したら、1基の建設のためには山を削った広い平坦地を必要としており、その面積は3,0004,000㎡はあった。その程度の森の破壊は許されるのか?取付道路の法面には崩れやすい地層もあった。そこから始まる山崩れは心配ないのか?

sustainability 森の持続可能性」⇒森が100年続くのはよいとして、その森の近くの青山高原保健休養地に暮らす人は、森の中に天高く屹立する風車によって毎日頭痛や吐き気に悩まされ、人生の持続可能性は限定される。それは我関せずか?

「木を植えるときも伐るときも、(中略)いろんなことを気にしながらやっている」⇒いろんなことの中に、付近住民への配慮も欲しい。

「環境保全につながる木造住宅事業」⇒青山高原保健休養地は風力発電によって低周波攻撃を受ける事になる。私たちにとっては環境破壊でしかない。環境保全が白々しく聞こえる。

「循環する森づくりを行うことで人も地球環境も豊かに」⇒豊かになる人の陰に睡眠障害の人が生まれてもいいのか。

諺に木を見て森を見ずという。青山高原の一角では、森を見て付近住民を見ない事業が進められようとしている。企業理念とは何なのか。外向けの華やかな旗印に過ぎないのか。それとも企業理念にそぐわない事業が、間違って始まってしまったのか。

     住民 H.D

 

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